目覚めたロブスター……三話の続きです。。
quartz
*第五話・ 続・赤眼の猫1*
「……っ」 ロブスターはハッと目を覚まし起き上がった。 「ロブスター、大丈夫?」 ベッドの側に、心配そうな顔をしたフィンが立っていた。 憂いだ紫の瞳をこちらへ向け、フィンはロブスターの額、そして頬に白い手を置く。 「すごくうなされてたわ……何度も起こそうとしたけど」 「……」 ロブスターは虚ろな目でフィンを見た。 「何か飲む? 向こうの部屋へいきましょう」 そう言って、フィンはロブスターがベッドから起き上がるのを手伝った。 2匹は大きなテーブルの部屋へと移った。 「何がいいかしら」 フィンが棚から透明のグラスを取り出すのを見ながら、ロブスターは椅子に座った。 コトッ 「はいっ、ロブスターの好きなトマトジュース」 ロブスターの前に果肉を少し含んだ赤いジュースを置かれた。 ……ガッチャ 扉の開く音がした。 「あぁ〜疲れたぜ」 「そんなに疲れましたか、リック」 室内に2匹の子猫が入ってきた。 2匹はテーブルのロブスターを見、 「あっ、ロブスターさん」 「元気になったのか?」 と声をかけてきた。 「…?」 それに不思議な顔をするロブスターに、フィンは言う。 「ロブスター、忘れちゃったの? 怪我したあなたをここまで運んでくれた、リスベルとリックよ。 ……で、今はいないけど、外にルークっていう男の子もいるわ」 フィンの言葉にうんうんと頷き、左耳にピアスをした空色の目の子猫がこちらを見た。 「俺はリック・ゴードンだ、よろしくなロブスター。 そうそう、あんた3日以上も寝続けてたぜ……よくそんなに眠れるよなぁ」 「よっぽど疲れていらっしゃったんですね、気分はよろしいんですか? あ、私はリスベルです、こんにちはです」 ローブの猫が、にこにことした愛想の良い顔で話しかけてきた。 「…あぁ」 ロブスターがそう素っ気なく答えると、 「ロブスターはいつも寝るのが不規則なんだから」 フィンは心配に悩むような顔でもしてみせたのだろう。 子猫たちまで、こちらに早く寝ろだとか食事はちゃんと取っているのかと問いかけてきた。 「……」 適当に返事をするのにも疲れ、ロブスターは一つ欠伸をして、手元のグラスを手に取った。 しばらくロブスターを少し呆れた顔をして見やっていたフィンだったが、子猫たちに気を移したようだ。 「ところで2匹とも、情報は集まった?」 「はい、酒場でいくつか」 リスベルはチラリとリックの方を見やると、続きを話し出す。 「もう少し聞きたかったのですが、リックお腹減ったみたいで。 外で食べてこようと思ったんですが、『フィンさんの手料理がいい!』ってリックが言ってきかなくて……」 リスベルは困った顔で苦笑した。 その横で、当の本猫のリックは、エヘヘといった様子で耳を撫でつけていた。 「ふふ、いいわ。 お昼に"赤トマトスパゲッティー"を作ってあげましょう」 フィンはニコリとし、キッチンへと入っていった。 「やったぜ〜っ!」 リックは大いに喜んでいた。 「あはっ…」 「どうしたんですリック、急に笑い出して」 リスベルが怪訝な顔をする。 「別に、あれを思い出しただけだよ。 リスベルも聞いただろっ」 「え、何の事でした?」 リスベルは首を傾げた。 「何か面白い事でもあったの?」 フィンが料理道具を出しながらそう聞く。 リックは声をやや大きくして、話し始めた。 「情報聞きに酒場へ行った時だな、そうだったろリスベル」 リックがそう言って再びリスベルを見やったが、 「そうでしたっけ」 とリスベルはさっきと同じ様子でリックの方を見ていた。 「オイオイ、忘れたのか? ったく」 リックはフーッと小さく息を吐くと、フィンの方に向き直った。 「酒場に行った時、店の猫たちが、 『最近来ないなぁ、あの猫は』って話をしてたんですよ。 で、俺は、 『誰ですか?』って興味本位で聞いてみたんです。 そしたら、 『来たら必ずカウンター席に座る猫だよぉ。 あの猫は来ると必ず、"新鮮なトマトジュースをくれ"って言うんだ。 大きな体の黒猫だ』 ってさ。 俺、想像しただけで爆笑しちまって……ムフッ。 顔に似合わず、真っ赤なジュース飲む黒猫をよぉ……あぁ〜もう我慢できねぇ、ガーハッハッハッ」 「……」 リスベルはそんなリックから、ふと視線をロブスターの方へとやった。 そうしてロブスターの右手に触れるグラスを見、 「!?」 リスベルは気づいたようだ。 顔を思いっきり引きつらせ……カチコチといった動きでリックの横顔を見つめ出す。 「もう可笑しくいったらありゃしねーぜ、ガーハッハッハ」 笑い続けるリックの服をリスベルはクイクイっと引っ張った。 「リック、リック……」 小さく繰り返しそう言う。 いくらか時が経って、笑いも収まり始めたリックは、初めて服を引っ張られていることに気づいた。 「ガッハハハハ……ん? な、何だよ」 リックはリスベルの顔を見た。 リスベルは何か訴えるように正面へ向く。 それを何だ? と言わんばかりの顔をして、同じくリックも正面へ顔を向ける。 「……」 小刻みに揺れるロブスターの右手。 それに触れる、赤い果汁のついたグラス……。 「も、もしかして、ロブスターなのかあ!?」 リックは、まずいを通り越した渋顔でロブスターを見つめた。 ロブスターはゆっくりとリックに顔を向け、逸らしたかと思うと、 「もう一杯くれ」 とトマトジュースのお代わりをフィンに言った。 「あ、ロ…ロブスター。 俺、そんなつもりじゃなかったんだぜ……ほんとだ」 リックが言葉を詰まらせながらそう言うと、 「じゃあどんなつもりだったんだ」 ロブスターは低声を出し、背筋が凍るような眼差しをリックに向けた。 リスベルが追い打ちをかけるように、 「どんなつもりだったんですか?」 とリックに聞く。 「……」 リックはロブスターからそーっと顔を逸らし、何か言いたげにリスベルの顔を見つめた。 そんな気まずい空気の中、何やら美味しそうな香りがしてきた。 「んん? ……いい香り、トマトソースの匂いだっ!」 リックの顔が思わず綻んだ。 そうしてはしゃぎそうだったところ、仏頂面のロブスターと目が合った。 「とってもいい匂いがしますぅ」 リスベルは匂いを嗅ぎながら、料理を作るフィンに近づいた。 グツグツグツグツ 美味しそうな音を立て、お腹をキュウっとさせるようなトマトソースが煮詰まっている。 フィンはそれを時折かき混ぜ、横でサラダとそれにかける白いドレッシングを作って いた。 「あらリスベル、匂いに誘われたのかしらっ」 フィンはトマトソースを覗き込むリスベルに、小皿を渡した。 「味見をお願いできる?」 「はいっ」 リスベルは嬉しそうに小皿を受け取った。 スススッ 「どう?」 フィンがそう聞くと、 「う〜〜〜ん……すごくおいしいです」 リスベルは満面の笑みで答えた。 「そう、よかったわ」 フィンも笑顔を返した。 小皿を水ですすいで、リスベルは言った。 「フィンさん、何か手伝いましょうか?」 「そうね…もうすぐ料理ができるから、ルークを呼んできてもらえる?」 「わかりましたっ」 そう返事すると、リスベルはリックとロブスターのいる部屋へと戻った。 ……二匹はまだ、互いを見合っていた。 「あ、リスベル、どこ行くんだ?」 リックは出かけようとしたリスベルを呼び止めた。 「ルークを呼びに行くんです」 「そうか、俺も一緒に行ってやろう」 リックはそう返事をすると、リスベルの背を押しながら、外へと出て行った。 キュウウ……ガッチャン 「ふん」 ロブスターは椅子から立ち上がった。 −浜辺− リスベルとリックは海沿いに、辺りを見回し歩いていた。 「ルークはここらで練習してるんだよな」 「はい、蒼爪を使いこなす練習を1匹で頑張ってるはずですよ」 そう言いながら、リスベルは近くにいたカニを拾い上げた。 そのうち、浜辺にポツンと、こちらに背を向けてしゃがむ猫の姿を見た。 「あれでしょうか?」 「そうじゃないのか」 リックはそこへ向かって走りだした。 リスベルもその後を後れて走った。 ジョリジョリジョリ…… 屈んで背を向けたままのルークにリスベルは声をかけた。 「やっぱりルークですね」 「……ルーク、どうかしたのか?」 リックは覗き込むようにして、ルークを見やった。 ジョリ 妙な音が止まったのと同時に、ルークは振り返った。 「あ、リック、リスベル」 ルークはそう言ったかと思うと、すぐにまた背を向けてしまった。 ジョリジョリジョリ 「オイオイ、何だよ、何してんだ?」 リックはそう言いながらルークの正面に回った。 ジョリジョリジョリ リックは屈んで、ルークの様子を窺う。 「練習してたんじゃないのか、何で潮干狩りしてんだよ」 そう言ったリックに少し顔を上げ、 「潮干狩りなんてしてないよ」 とルークは頬を膨らした。 「蒼爪使って練習じゃなかったのか」 「うーん……」 ルークは顔を沈めると、また蒼爪で地面をかき始めた。 ……ジョリ 「これで5つ目だ」 ルークは少し嬉しそうにそうな顔して、見つけた"貝"を足もとの袋に入れた。 そんな様子のルークを見ながら、リスベルは言った。 「ルーク、練習しないんですか?」 「さっきまでしてたよ、ちょっと疲れたんだ」 「……潮干狩り俺にもやらせてくれよ。 見てると旨そうな貝じゃねぇか、ルーク、蒼爪よこせ」 気づけばリックは、ルークの蒼爪を奪い、砂いじりを始めてしまった。 「リックそれ俺のだよ」 「うるせぇ、ルークだけ旨いもん横取りはずるいだろ。 いつから偉くなったんだルーク……武器屋の親父、仲良く蒼爪使えって言ってただろ」 「言ってない、大事に使えって言ってたの」 「じゃあ大事に使ってないの密告してやるぞ」 「……うー」 2匹が何やら言い合っていたので、リスベルはため息をつきながら、少し離れたところに座り込んだ。 その時、急に左手の指先に痛みが走った。 中指を蟹がハサミではさんでいる。 はさまれていない方の手で蟹を取ろうとしたが、蟹がもう一つのハサミで威嚇してきて取れそうにない。 「ルーク、リック、あのぉ」 リスベルは2匹の方を見やった。 「じゃあ、こうしようぜ……一緒に使おう」 2匹は仲良く蒼爪で砂いじりを始めていて、リスベルには気づかない。 「うぅう……」 しまいには泣きそうな気分になったリスベルの元に、背後から誰かがそっとやって来た。 その猫はリスベルの左手を持つと、ちょんちょんと指を叩き――指をはさんでいた蟹を取ってくれた。 「あの…」 リスベルが振り返ると、 「無理に取ろうとすると余計に取れない、こういうものはな」 とロブスターは言った――後ろにいたのはロブスターだった。 「あ、ロブスター」 ルークとリックもそれに気づき、砂いじりをやめてリスベルの側へやって来た。 「ロブスターさん、元気になったんですか?」 近づいたルークがそう言うと、 「あぁ……お陰様でな」 ロブスターは少しだけルークを見やってそう答えた。 そんなロブスターをリックは警戒した目で見つめていた。 「何しに来たんだよロブスター。 ま、まさかっ……俺を海に沈めに来たんじゃねーだろなぁ!? だったらごめんだぞ!」 ロブスターから後退り、リックは逃げる態勢に入っていた。 「ふん、お前に用はない。 用があるのは……ルーク、お前だ」 「えっ?」 ルークはキョトンとした顔でロブスターを見た。 ロブスターはルークの手元に視線を落とした。 「これが蒼爪か」 そう言って、ロブスターはルークの右手を掴み、蒼爪を手にとる。 ルークはしげしげと蒼爪を見るロブスターを見つめた。 「お前のような小坊主が使いこなすには、少々難しい代物だろう」 ルークの顔を、少し笑って見ている……まるで小馬鹿しているようだ。 「俺だってちゃんと使えるよ」 ムッとした顔でルークはそう言った。 そんなルークを見つめると、ロブスターは挑発するような言い方で言う。 「どこまで使えているか試してやろう……無論、手加減など必要ない」 「……」 ルークは無言で頷いた。 「オイオイ、ルークほんとにやる気か」 リックは真剣な眼差しのルーク近づき、 「やめとけ、怪我は痛いぞ」 ロブスターの後についていくルークにつきまとった。 「ほんと、後で後悔するぜ」 そんな事を繰り返すリックに、歩き続けていたルークは立ち止まり言った。 「リック、俺は真剣なんだ。 ちゃんとした勝負なんてやった事ない。 これはきっといい機会になると思うんだ」 リックをそっと自分から突き放すと、 「黙って見てて」 そう言い、ルークはリックに背を向けて、ロブスターの正面に立った。 「ったく、わかってねぇんだから。 無駄な勝負なんてするもんじゃねーのによぉ」 「リック、ルークは大丈夫ですよ」 リスベルはそう言ってリックの横に並んだ。 「何を根拠にそんなこと言うんだ、あの黒猫、嫌なやつだぜ」 「これはルークのためにもなりますよ、それにロブスターさん良い猫ですもの、大丈夫です」 「……ロブスターが良い猫だって? リスベル、お前の目は節穴か? あんな面の恐ろしい黒猫のどこが良いってんだ」 リックはわからないっといった風に頭を振った。 ロブスターは両手を広げた。 「どこからでもかかってこい」 「い、行くぞーっ」 ルークは威勢良くロブスターに向かっていった。 「あ〜あぁ、始まっちまった」 呆れ顔のリックに、リスベルはこそっと言ってみた。 「リックはルーク思いなんですね」 「んあ? ……何か言ったか?」 「いいえ、私の独り言です」 リスベルはクスッと笑うと、正面を向いた。 「うぅぅ」 ルークは痛そうに頬を触った。 「もうお終いか?」 ロブスターにそう言われ、ルークは頬から手を離す。 「まだまだっ」 蒼爪を構えると、またロブスターに向かって駆け出した。 ルークはそれから4回地面に転がった。 でもその時、4回目に起き上がった時のルークは違った。 素早く体を起き上がらせ、もの凄い勢いでロブスターに迫った。 「…っ」 ルークは蒼爪を振り上げた。 ロブスターはそれに驚いたがサッと身をかわした。 そのせいで、前屈みになっていたルークの体は、勢い余って地面へ降下する。 「う、わっ」 ドサッ 「ブッブフッ」 ルークは顔から地面に倒れた。 浜辺の砂が、煙のように辺りを舞った。 「く、そぉ……」 砂まみれの顔をして、ルークはロブスターを見上げた。 そんなルークを見下ろして、ロブスターは言う。 「今日はお終いだ。 まぁまぁだな、初めてにしてはできる方かもしれん。 だが、力を過信し過ぎるのではない。 力は気持ち次第、不安定な心持ちで力は出し切れん。 ま、それは私の方だったか……」 ルークに背を向け、ロブスターは続けて言う。 「"赤トマトスパゲッティー"が待ってるぞ」 濃紫のマントを翻すと、ロブスターは歩き出した。 「……」 ルークは地面から起き上がった。 「大丈夫だったか?」 リックとリスベルは駆けつけた。 「……うん」 2匹にそう返事をすると、ルークは地面に座り込んだ。 その時、ルークは足もとに転がる何かを見つけた。 「ん?」 ルークはそれをつまむようにして取った。 ――黒くて中指くらいの長さをしている。 「黒い毛虫ですか?」 リスベルがそれを見て言う。 ルークが何か手にしているのに気づいたリックは、ルークからそれを奪い取った。 「何だこれ? ……新種のウニか? 食ったらうまいかな」 リックが思わずじゅるりと口を言わせて、それを見やっていたところ――何者かがそれを取り上げた。 リックの後ろから、 「だから」 と言う声がし、3匹は振り返った。 「力が入らんわけだ」 そこには、もう先に帰ってしまったはずのロブスターが立っていた。 リックは目をまん丸くして、 「まだいたのか!?」 と半ば絶叫に近い声を上げた。 「お前たちこそ、まだここにいたのか」 ロブスターはそう言いながら、"それ"を右手に転がし、 「フィンが待っている」 と言うのと同時に、"それ"を左手の一番外側に押し当てた――それはロブスターの薬指だったのだ! 「フィンさんが待ってる!? そうだった、そうだった。 ルーク、俺はお前を迎えに来てたんだ。 飯だぞ飯! 腹減っただろ?」 フィンさんの手料理だぞ〜と、リックは嬉しそうに言う。 「う、うん」 ルークはそれに頷きながら、その傍(かたわ)ら、ロブスターの薬指をまだ信じられない気分で見やっていた。 ロブスターはそんなルークに気づいていたのか、 「……」 表情が乏しい顔でちょとした笑みを作っていた気がした。 帰宅途中、リックが思い出したように言った。 「それにしてもよ、ルーク……さっきの"ウニ"どこいった?」 「え?」 ルークが言葉に詰まっていると、隣のリスベルが口を開く。 「それはですね」 言おうとしたリスベルの口に手をかざすと、ルークは囁くように言った。 「知らない方がいいと思うよ」 −フィンの家− フィンの家の前に着いた頃には、太陽は真上からちょっとだけ傾いていた。 空気はカラッとしていて、晴れた空には、白い海鳥が飛んでいた。 「遅かったわね、でもきっと遅くなると思ったわ」 フィンはそう言って、笑顔で出迎えた。 「あぁ、お腹減ったよフィンさぁん」 リックが嬉しそうに家の中へ入ろうとしたのを、 「汚れを落としてから入れ」 ロブスターが襟首を掴んで引き止めた。 ルーク達は4匹は、家の前の水樽から水を出し、砂汚れをきれいに落とした。 ルークは汚れた旅服を、ロブスターの手馴れた洗い方を見ながら落とすと、ロブスターの紫のマントと一緒に家の前に掛けて干した。 その時リスベルとリックは、 「やめてください、リックぅ」 「待てリスベル! 頭から水被るまでビショビショにしてやるぜ」 2匹は水をかけあっていた。 ……そのうち、リックがあまりにもひどくリスベルに水をかけたものだから、ついにリスベルはプツンと切れたようだ。 「ムッ」 リスベルは右手を掲げると、何やら口をもごもご動かした。 そして次の瞬間、 ザバザバザバ リックの頭の上から、滝のように水が降ってきた。 水はとめどなくザバザバとリックの頭上から降り注ぐ。 「ブ、ブクブクブク」 リックはそこから這い出ながら、 「お、俺を、こ、殺す気かっ!?」 と上ずった声で切れ切れに言っていた。 そんなわけで、ルークの旅服とロブスターの紫マントの横に、リスベルのローブとリックの狩猫服が並ぶことになった。 |
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